*M16A2が隊制式になるまで
クラフトフェルトでメインアームを統一しようという話しが出たのは、1996年頃の事。軍装統一が行われた翌年の事です。その時出た制式小銃の案は、M4A1でした。もっとも、これはアームズマガジンに特集が載っており、その格好良さに惚れ込んでの事でしたが、肝心要のM4A1はまだ発売の噂もなく、仕方なしに自作できる隊員は自分でXM177E2を改造してM4にしていました。
1998年にクラフトフェルトが仮想軍隊になり、制式小銃がXM177E2と決まった半年後に、M4A1が東京マルイから発売されます。1999年からクラフトフェルトでも制式小銃となり、以来6年間にわたってM4A1がその座を占める事になりました。
ところが、M4A1が制式小銃となった翌年には、「やっぱM16A2の方が良かったんちゃうん?」という声が聞かれる様になりました。その理由は、捧げ銃などの礼式に使う時、やはり短い鉄砲より長い鉄砲の方が格好いい事。そして、マリーンがM4A1でなくM16A2を主戦兵器に据え続けている事でした。
何度となく議論が繰り返されましたが、一旦制式に決めた銃をそうそう簡単に降ろす訳にもいかず、2004年末まで結論が出ませんでしたが、2005年に隊制式の軍装がマリーン化する事に決定し、ついにM16A2がクラフトフェルトの主戦兵器になったのでした。
M16A1を改造したM16A2(1995)
XM177E2を改造したアブダビカービン(1997)
*M16A2→M16A4
A2とA4の違いは簡単に言えばA2のキャリングハンドルに対してA4はM4などと同じフラットトップレシーバー(レール付き)になっていることです。A2を使う場合はマルイの電動ガンを買ってきてそのまま使うことができますが、「どうせ使うなら新しいA4が良いな~」という物欲さんの場合は少々違ってきます。
というのも非常に残念ながら今現在製品としてM16A4はマルイからは発売されていないので、A2をベースに作るといった事が必要になります。作るといっても正確にはM4A1のアッパーレシーバーに組み替えをするだけなので、通常の分解知識があれば誰でも出来るでしょう。
この時に純正のプラレシーバーでなくメタルフレームの選択も長い目で考えると丈夫なのでオススメです。もし「工具が無い」「分解するのは不安だ」など自分でやるのは自信が無かったりする隊員の場合は「クラフト技研」が作業をお手伝いしています。
(注意:別途M4キャリングハンドル又はトリジコンタイプのサイトなどが必要になります)
写真のM16A4は
アッパーレシーバーのみM4A1の物に換装して
M4A1のキャリングハンドルを付けています
*フルスクラッチM16A4(大人バージョン)
M16A4(大人バージョン)
M16シリーズには他の小銃に無い魅力があります。それは豊富なカスタムパーツ類です。どうしてもノーマルでは満足できない!とにかくカスタムパーツを組み込みたい!リアルパーツでヘビィーにキメたい! という大人の欲求に充分答えてくれるのがこのM16なのです。その欲求の果てに完成したM16A4をご紹介します。
実は初めA2を買ってきて、そこからメタルフレーム、アルミアウターなどをチマチマ組んでいこうと思っていたんですが、初めからカスタムする気なのならカスタムパーツだけで組んで作った方が最終的には経済的なのではないかと思ったのであります。
今回チョイスしたパーツは以下の通りです。見て分かると思いますが見た目重視の中身は「どノーマル」となっております。
G&P:M16A2フロントセット(17,800円)
G&P:M16A2バットストック(6,800円)
G&P:M16A2グリップ(3,600円)
G&P:メタルキャリングハンドル(5,000円)
HurricaneE:M4アルミフレーム(21,000円)
HurricaneE:M16スチールアクセサリーキット(6,200円)
マルイ純正:EG1000モーター(1,500円)
マルイ純正:バージョン2メカボックスアッセンブリー(7,000円)
マルイ純正:インナーバレル(100円)
EAGLE:TAS-1BK(5,400円)
〈G&P製M16A2フロントセット〉
このセットはとてもお買い得感の強い商品だと思います。アルミアウターだけでも1万円近くする場合がありますから。そこにフラッシュハイダー、デルタリングセット、ハンドガード、フロントサイト、ガスチューブまでセットになって17,800円さらにリアルサイズときたら買わずにはいられません!
キット自体はバラバラになっているのに説明書もありません、間違える事は無いと思いますがやっぱり組み立て図くらいはあっても良いのでないかと思いました。
自分の場合はフロントサイトを固定するスウェベル部のイモネジが微妙に締まっていて、袋から出したときにフロントサイトが抜け落ちアウターバレルに傷を付けてしまいました。組み立は慎重に行わないと擦り傷などを付けてしまうことが多いので注意しましよう。フロントセット自体は各パーツの相性が良く簡単に組み立て出来ました。
フラッシュハイダー
スチール削り出しなのでエッジがビンビンで
仕上げも良く文句の付けようのない部品です
取り付け角度を調整するワッシャーが沢山ついていて親切です
フロントサイト
スチール製だが塗装仕上げなので金属感はイマイチ感じない
といっても仕上げは綺麗でスウェベルには
実物同様ラバー加工がしてある
アルミアウター
アルミ削り出しの一本物フロントは14ミリの正ネジ
バレル上部には刻印もモールドではなく打ち込んであり
マットブラック仕上げ
何よりも嬉しいのがその軽さではないだろうか
マルイA2ではハンドガード内が頼りない太さのスチールパイプで
外に出ている部分が亜鉛合金なのでフロントだけが重く
違和感を感じたのは自分だけだろうか
ハンドガード、ガスチューブ
全体がグレー調の強いマットブラック、ザラザラ仕上げになってます
中にはちゃんとアルミの放熱版も再現してあり
放熱口からチラリと見える銀色がたまらない!
ガスチューブはパイプではなくただの棒です(笑)
でもこれがあるのと無いのでは満足度が格段に違います!
デルタリング、バレルナット
リアルパーツが不要な人には全く無駄なパーツです(笑)
なぜって?だって組み立てたらバレルナットは
隠れて見えなくなっちゃうんですもん
でもこれがあるのと無いのでは満足度が格段に違います!!
組んでみると、さすが実物と同じ構造、ハンドガードのブレは皆無です
〈G&P製M16A2バットストック〉
明るめのグレーでハンドガード同様に超ザラザラ仕上げになっています。バットプレートがマルイの金属に対してプラスチックなのには驚きました。っていうかガックシ! でもよく見てみるとエッジがビンッと立っていて多少粗々しい仕上げが良い風味を出している。コレに見慣れてしまうとマルイ純正パーツはやはり見劣りしてしまう。バッテリースペースがかなり広く出来ているので大抵の大容量バッテリーは内蔵できるでしょう。取り付けはボルト1本ですが強く締めたらネジを受ける部分が弱く割れそうだったのでABS版で補強しらガッチリ締めても心配なくなりました。あと色なんですがやはり明るすぎる気がしたのでインディのブラックパーカーを薄く塗り落ち着かせました。
〈G&P製M16A2グリップ〉
これまたエッジがビンビンに効いたチェッカリングが最高に良い品物だ。質感がとても良くてネジの受け部分も金属インサート入りで強度もありそう。といってもマルイのが壊れたこともないが…
グリップエンドはヒートシンクになっていてモーターが見えている、放熱には良さそうだがゴミや雨などの進入が少々心配。あんまり撃たないし個人的には密閉式の方が好きである。
〈G&P製メタルキャリングハンドル〉
特にココが良いというポイントは無いですが、アルミとスチールパーツ使用という点がプラハンドルとは違い気持ち的に持っていたいパーツの一つですね。
〈HurricaneE:M4 アルミフレーム/M16スチールアクセサリーキット〉
メタルフレームは組みやすさと強度に定評のあるハリケーンをチョイス、何と言ってもポートカバーがチャージングハンドルに連動して開くところが決め手になりました。細かなパーツも相性優先でハリケーン製(良くも悪くもない)を選びました。ピポッドピンとテイクダウンピンが左側からマイナスネジで固定する方式なのでピンの脱落は無くて良いのですが、コマーシャルモデルっぽくて微妙です。
いまいちフレームの色が気に入らない、明るめのグレーでマルイのM4よりは少し濃いくらいなので、インディのパーカースプレーで塗り直しました。
最終的なパーツの組み上げは殆ど問題なく出来ました。一カ所だけアッパーフレームへのガスパイプ取り付けの際にフレーム側の穴が浅くて小さいためパイプが入らなかったのでドリルで穴を貫通させました。
あとはマルイのM16A1(テイクダウン機能無し)を組み立てるのとほぼ同じ手順で問題なくポン付けできました。アルミフレームへのメカボックス組み込みなども驚くくらいスムーズインでした。さすがに外観のパーツを全てリアルカスタムパーツを使っているためマルイのA2とは外観では比較になりません。ですがいくらカスタムでも中身は「どノーマル」ですんで撃ったら性能全く変わりません(笑)。いったいノーマルが何丁買えるくらい掛かったのやら……お気に入りの一丁です。
M16A4+M5RAS(CAW改造品)
またまた来ました大人の欲望は尽きない物で「M16A4(大人バージョン)」を作り上げたら再びどうにかしたくなってきました! M16A4までいったら次は何かと言いますと、やっぱりRASですよM5RASこれしかないですよね。
というわけで、M5RASはお幾らでしょうと調べたら。レプリカではG&GやCAから出ている物が5万位はする!う~ん高い高すぎる! 「じゃ~実物は」としらべたら軽く8万円オーバー(米国内約$340)はする代物、お世辞にも高所得者とは言えない自分には無理な話。でも「欲しい物は欲しい!」それじゃ~ それっぽいので良いから何か無いかと探してみるとCAWのレールシステムというのでA2用なんて気の利いた物があるじゃないですか。しかも13,272円、これは大分安いです。ちょっとM5RASとは違うみたいだけど早速買ってみました。
〈CAW:レールシステムM16A2〉
買ってみて驚いた、というか微妙な気分になったのは何と言ってもRASが前後2分割でネジ止めして合体するということ。どうやらM4用の物を連結できるように加工してA2用としているようです。あと気になるのはG&PのリアルサイズパーツにCAWのマルイ規格サイズが付けられるかです。
組み立ててみるとやっぱり繋ぎ目が気になる。しかも中途半端に残った放熱口が見事に目立つ。ある程度はリブパネルをハメることで隠せるがこの半月は隙間から見えてしまう。
とにかく銃本体に付けてみようとフロントのおにぎり型ハンドガードキャップに差し込む。これは驚きリアルサイズのキャップにピッタシかんでいます。そして「デルタリングはどうか」う~んさすがにコッチは固定のしかたからして全く違うのではまる気配なし、よーく見てみるとデルタリングとRAS自体の経は少し太いだけでRASをちょこっと削れば簡単に入りました。
問題は内側のバレルナットと噛み合う部分です。この部分がマルイとは決定的に構造が違うので合うようにするにはかなりの手間が掛かりそう。(写真は加工後の物なのできちんとはまってます)
加工はA2のハンドガード形状を参考にして、ひたすらリューターでバリバリ削りまくり現物合わせしていくほかありませんでした、一番苦労したのはハンドガードが回転しないようにバレルナットのギザギザに噛み合う部分をリューターで残しながらというところですかね。そしてやっとハマるようになり装着してみると、前後のブレは無いがRASをねじると少しだけ回転している。どうやらバレルナットとRASの噛み合う部分を削りすぎてしまったようだ。
削りすぎてしまった物はどうにもならないので、諦めてガスパイプを利用した固定具を作った。
アルミのブロックから写真のようなガスパイプに噛み合うパーツを削り出して前後に装着すると嘘のようにガッチリRASが固定された。
ココまでの作業でやっとG&PのフロントセットにCAWのRASが付くようになったわけですが、次にM5RASの特徴ともいえるフロント部分の切りかきと穴埋めをします。写真のようにリブを5個分切り落とします。アルミキャストなので手ノコでも意外と簡単に切れると思います。
今度は切りかき部分と放熱口を3個金属用エポキシパテで塞ぎ仕上げたら上部の加工はこれで終わりです。穴の跡がうっすら出てきちゃいました(汗)
フロント下部には上部の切りかきと噛み合うような形の部品が付けてあります。今回はABS板で作ってみました、苦労したのはRASに付けるアールの成型がなかなか良い感じに出来ず何回か火であぶり作り直しました。先に台座のアール部分パーツを作りそれを元に見えている部分を成型しました。塗装後ドライブラシで仕上げたので金属っぽい良い感じが出たと思います。
M5RASには下部の後ろ半分だけヒートシールドが設けてありますのでこれも再現します。
今回使ったのはマルイM4RISのヒートシールド風パーツを内側だけ銀色に塗って入れてみました。なかなか良い感じ!
あとは塗装のみです!インディーのブラックパーカーで塗って「なんちゃってM5RAS」の完成です。因みにマルイのノーマルA2にCAWのRASを取り付ける場合は、このような作業は一切必要ありませんので誤解しないでください。
あとはリブパネルを大量に用意して大事なレールを保護しましょう! 写真のようにぶった切ります。フルカバーするのには10枚必要です(汗)
〈その他、付けると雰囲気抜群オプション〉
G&G:バーチカルグリップ 2,500円
RAS仕様でバーチカルグリップを付けていない人は
あまり見たこと無いですよね。格段に左手の負担が減ります
サンケン:GRドットサイト 8,600円
GRドットサイトはトリジコンサイトのレプリカで
値段の割りに性能が良く十字のレティクルが最高、オススメです
マルゼン:フラッシュライトMF2 4500円
マルゼンライトはSFライトにはとても勝てませんが
十分な性能ではないでしょうか
LACKHAWK:バットストックマガジンポーチ 3,500円
最後にバットストックマガジンポーチは軽量装備?の時に役立ちそう
小柄(腕の短い)な人には邪魔かも
これでやっと完成!手間と資金を沢山かけた甲斐あり非常に満足の出来るものが仕上がりました。さすがフルメタル、剛性が抜群できっとグルーピングも上がっているのでないでしょうか、と願います。
やはり現用マリンコ装備にはフルサイズのM16が一番似合いますね